セラミックの歯の寿命はどれくらい？交換目安と寿命を延ばす方法|精華町にある歯医者【やまむらデンタルクリニック】

〇保険の被せ物との違い

保険の被せ物は、金属やプラスチック素材（レジン）を使うため、時間がたつと黒ずみや黄ばみが目立ちやすくなります。セラミックは色や質感を周りの歯に合わせやすく、「治療したことが分かりにくい仕上がり」にできる点が大きな違いです。

〇見た目と耐久性の特徴

セラミックは光の透け方が天然の歯に近く、前歯など目立つ部分でも自然な印象になります。また表面がツルツルしているためプラーク（歯垢）が付きにくく、適切なケアと定期検診を続ければ長く使いやすい素材です。

〇種類ごとの寿命の目安

オールセラミックやジルコニアなど、セラミックにもいくつか種類があります。一般的には、オールセラミックで7〜10年程度、ジルコニアは10年以上持つことも多いといわれています。これに対して、プラスチックが混ざるタイプの被せ物は、5〜7年ほどで作り替えが必要になる場合があり、やや寿命が短くなる傾向があります。

いずれもあくまで目安であり、実際の寿命はお口の状態やかみ合わせ、ケアの仕方によって大きく変わります。

〇銀歯やプラスチックの被せ物との寿命比較

銀歯やプラスチックの被せ物は、数年単位で作り替えが必要になることも少なくありません。セラミックは汚れや変色、劣化が起こりにくいため、同じ条件なら銀歯やプラスチックよりも長く安定して使えることが多い素材です。

〇歯ぎしり・食いしばりの影響

寝ている間の歯ぎしりや、日中の食いしばりが強いと、セラミックに大きな負担がかかります。少しずつヒビが入ったり、欠けてしまったりして、寿命が短くなる原因になりやすいです。

〇かみ合わせのズレによる負担

かみ合わせがずれていると、一部の歯だけに力が集中してしまいます。特定のセラミックの歯に繰り返し強い力がかかることで、欠けや浮き、外れなどのトラブルにつながることがあります。

〇虫歯や歯周病による土台のトラブル

セラミックの内側にある「土台の歯」が虫歯や歯周病になると、どれだけ良い素材でも長くは持ちません。歯ぐきが下がったり、根の周りに炎症が起きたりすると、セラミックごと作り替えが必要になることがあります。

〇外部からの衝撃

転倒やスポーツ中のぶつかりなどで強い衝撃が加わると、天然の歯と同じようにセラミックも欠けたり割れたりすることがあります。前歯にセラミックが入っている場合は、とくにボールや肘が当たるような場面に注意が必要です。

〇見た目の変化で分かる寿命のサイン

セラミックの見た目に、次のような変化が出てきたら要注意です。気になる症状があれば、早めに一度当院にご相談ください。

・セラミックと歯ぐきの境目が黒っぽく見える
・境目を舌で触ると、段差やザラつきがはっきり分かる
・セラミックの一部が欠けている・ヒビが入っている
・以前よりも形が変わったように感じる

〇レントゲンでしか分からないトラブルと受診のタイミング

見た目がきれいでも、レントゲンで見ると中で虫歯が進んでいたり、根の周りに炎症が起きていたりすることがあります。噛んだときの違和感や、時々しみる感じが続くようであれば、早めにご相談ください。

〇毎日のセルフケアのポイント

セラミックの周りにプラークが残ると、土台の歯が虫歯や歯周病になりやすくなります。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスも併用して、被せ物の境目や歯と歯の間を丁寧にお掃除することが大切です。

〇ナイトガードで歯を守る

歯ぎしりや食いしばりが疑われる方には、就寝時にマウスピース（ナイトガード）を使う方法があります。セラミックだけでなく、天然の歯や顎関節も守ることにつながるため、強い力がかかりやすい方には大きなメリットがあります。

〇定期検診とメンテナンスの重要性

定期検診では、セラミックの見た目だけでなく、土台の歯や歯ぐき、かみ合わせまでまとめて確認できます。小さなヒビや段差、内側の虫歯など、ご自身では気づきにくいトラブルも早い段階で発見しやすくなります。
問題が大きくなる前に調整やクリーニングを行うことで、セラミックの寿命を延ばせるだけでなく、治療回数や費用の負担も抑えやすくなります。